たまちゃんとGG夢太の軽妙トーク!!【経済】
登場人物
たまちゃん:GG夢太の孫娘中学2年生。利発で好奇心旺盛、ちょっぴりおませな女の子。
GG夢太:性格は穏やかで物知り。いつも笑顔を絶やさない、近所でも評判のナイスガイ?
GG夢太の(G.G)は 爺爺(ジイジイ)ではなく【Grand Generation グランド・ジェネレーション】の略称。 アクティブなライフスタイルを手に入れ活動するシニアの名称です。
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在職老齢年金って、なーに?
たまちゃん:GG、この「在職老齢年金」って、なんだか漢字がいっぱいで難しいね!シニアの労働意欲がどうのこうのって、どういうこと?
GG夢太:はっはっは!たまちゃん、相変わらず鋭いね!「在職老齢年金」ってのはね、簡単に言えば、ジイジやバアバが年金もらいながらお仕事もしてる場合に、お給料をいっぱいもらいすぎると、年金がちょっと減っちゃう仕組みのことなんだ。
たまちゃん:えー!年金もらいながら働いてるのに、減らされちゃうの?なんだかモヤモヤするね!
GG夢太:そうだろ?昔はね、この「減らされちゃう壁」が結構低くて、ちょっと頑張って働くとすぐに年金が削られちゃったんだ。だから、「せっかく働くなら、年金減らされないようにセーブしちゃおっかな」って思う人もいたんだよ。人間だもの、欲が出ちゃうのは仕方ないね!
「壁」が上がると、どうなるの?
たまちゃん:じゃあ、その「壁」ってやつが、今回の見直しでどうなったの?
GG夢太:いい質問だ、たまちゃん!まさにそこがミソなんだよ。今回の見直しで、その「壁」がね、少し高くなったんだ。具体的に言うと、今までよりもちょっと多めにお給料をもらっても、年金が減らされにくくなるってことさ。
たまちゃん:へぇー!それって、ジイジたちが喜ぶってこと?
GG夢太:大正解!たまちゃんは本当に賢いね!この「壁」が上がると、ジイジたちも「よし、もう少し頑張って働いても、年金は大丈夫そうだな!」って思うようになるわけだ。つまり、もっとバリバリ働くぞ!って気持ちになりやすくなるってことだね。
たまちゃん:なるほどー!じゃあ、おじいちゃんやおばあちゃんが元気で、もっと働きやすくなるってことだね!
GG夢太:その通り!たまちゃんみたいな若い世代が社会を支えるように、ジイジたちもまだまだ頑張るから安心してくれ!お小遣いはあげられないけどね!はっはっは!
年金制度って、なんでコロコロ変わるの?
たまちゃん:でもさ、GG、年金制度ってなんでいつも「二転三転」って、コロコロ変わるの?なんだか落ち着かないね。
GG夢太:おやおや、たまちゃん、そこまで見てるとは恐れ入ったね!それはね、日本にいるジイジやバアバが増えて、それに赤ちゃんが少なくなってるのが大きな理由なんだ。年金ってのは、今働いてる人たちが払ったお金で、今年金をもらってる人たちの分を賄うっていう、いわば「お互い様」のシステムなんだ。
たまちゃんふ:むふむ。
GG夢太:そうなるとね、年金をもらう人が増えて、払う人が減っちゃうと、どうなると思う?
たまちゃん:うーん……足りなくなっちゃう?
GG夢太:そうなんだ、大正解!足りなくなっちゃうから、色々な工夫をして、みんなが安心して年金をもらい続けられるように、国が一生懸命考えて、あっちを直したりこっちを直したりしてるんだよ。ジイジも若い頃は、まさか自分がこんなに長生きするとは思わなかったけどねぇ、はっはっは!
GG夢太からのメッセージ
GG夢太:まあ、難しく考えなくても大丈夫だよ、たまちゃん。今は目の前の勉強と部活を頑張るのが一番!でもね、将来たまちゃんが大人になった時、もし「あれ、年金ってどうなってるんだろう?」って思ったら、いつでもGGに聞いてくれ。その頃には、ジイジももう少し進化してる…はず、かな?はっはっは!
たまちゃん: うん!ありがとう、GG!また教えてね!
【詳細説明】在職老齢年金制度とは
在職老齢年金制度は、年金を受給しながら一定額以上の収入がある場合、年金の一部または全部が支給停止される仕組みです。これは、現役世代の負担とのバランスや、高所得者への年金支給の公平性といった観点から設けられてきました。
現在の制度では、月の給与と厚生年金給付額の合計が一定額(2025年度で51万円)を超えると、年金が一部減額される「壁」が存在し、これが高齢者の働き控えを招く要因の一つと指摘されてきました。
見直しによるシニアの労働意欲への影響
今回の見直しでは、この「壁」の基準が2026年4月から62万円に引き上げられることになりました。この変更は、シニアの労働意欲に以下のような影響を与えると考えられます。
労働時間の増加と所得の増加: 支給停止基準額が引き上げられることで、より多くの収入を得ても年金が減額されにくくなるため、シニアが働く時間を増やしたり、より高収入の仕事を選択したりするインセンティブが高まります。これにより、労働力不足の解消に貢献する可能性が指摘されています。
働き控えの解消: これまで年金減額を避けるために労働時間を調整していたシニアが、より自由に働けるようになる可能性があります。
年金不信の解消: 一部のシニアが感じていた「働くと損をする」という年金制度への不信感が和らぐ可能性があります。
年金制度改革の経緯と課題
日本の年金制度改革は、高齢化の進展や経済状況の変化に対応するため、これまでも二転三転してきました。在職老齢年金制度もその中で何度も見直されてきています。
過去の経緯:
昭和40年(1965年)に65歳からの在職老齢年金制度が導入。
その後、60歳台前半にも拡大され、年金の一部を支給停止する仕組みが導入されました。
平成17年(2005年)には、65歳までの在職老齢年金の一律2割支給停止の仕組みが廃止されるなど、働きながら年金を受け取りやすくする方向での見直しも行われています。
2020年(令和2年)には、60歳台前半の支給停止基準を65歳以上と合わせる措置が導入され、支給停止基準が緩和されました。
複雑な制度設計: 在職老齢年金制度は、所得と年金額の合計に応じて年金が減額される仕組みが複雑であり、高齢者にとっては理解しにくいという問題点も指摘されています。この複雑さが、かえって就労意欲を削いでいるという声もあります。
財政とのバランス: 在職老齢年金制度の見直しは、年金財政にも大きな影響を与えるため、高齢者の就労を阻害しない観点と、現役世代の負担に配慮する観点という二つの要請の中で、常に難しいバランスが求められています。制度を完全に廃止した場合、年間4千億円以上の給付増加が生じるという試算もあります。
今後の展望
今回の在職老齢年金の見直しは、シニアの労働意欲を高める上でポジティブな影響が期待されます。しかし、年金制度全体としては、少子高齢化の進展や多様な働き方への対応など、引き続き様々な課題を抱えています。
シニアの労働意欲を高めるためには、在職老齢年金制度の見直しだけでなく、健康寿命の延伸、多様な働き方の選択肢の提供、能力や経験を活かせる処遇や評価制度の導入なども重要であると考えられます。年金制度改革は、社会・経済の変化に合わせ、今後も継続的に議論されていくことでしょう。
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