たまちゃんとGG夢太の軽妙トーク!!【経済】
登場人物
たまちゃん:GG夢太の孫娘中学2年生。利発で好奇心旺盛、ちょっぴりおませな女の子。
GG夢太:性格は穏やかで物知り。いつも笑顔を絶やさない、近所でも評判のナイスガイ?
GG夢太の(G.G)は 爺爺(ジイジイ)ではなく【Grand Generation グランド・ジェネレーション】の略称。 アクティブなライフスタイルを手に入れ活動するシニアの名称です。
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GG夢太とたまちゃんの「お財布事情、聞いて驚け!」
たまちゃん:「GG、ちょっと教えて!ニュースで『おじいちゃんやおばあちゃんの一人暮らし、毎月お金が足りない』って言ってたんだけど、本当なの?年金もらってるのに、なんで赤字になっちゃうの?」
GG夢太:「おお、たまちゃん!さすが利発な孫娘だね、いいところに目をつけたねぇ。そうなんだよ、残念ながら、GGと同世代の一人暮らしのお年寄りの家計は、なかなか厳しいのが現実なのさ。毎月、2万8千円くらいずつ、お財布が痩せ細っていくんだよ。まるで、メタボが解消されるどころか、逆にお金が痩せちゃってるようなもんだね、フフフ」
たまちゃん:「えーっ、そんなに!じゃあ、お小遣いを渡しに行かなきゃいけないかな…って、まさか(笑)。でも、年金があるのにどうして?」
GG夢太:「それがね、たまちゃん。年金は確かにありがたい収入の柱なんだけど、それがお財布の全部じゃないんだ。平均すると、お年寄り一人のひと月の収入は13万4千円くらい。そのうちのほとんどが年金なんだけど、実は使っちゃうお金の方がもっと多いんだよ。ひと月に使うお金は、なんと16万2千円近くにもなるんだから、差し引きで赤字になっちゃうのも無理はないだろう?」
たまちゃん:「うわぁ、結構使ってるんだね!何にそんなにお金がかかるの?」
GG夢太:「ふふふ、いい質問だね!若い頃は『服が欲しい!』とか『ゲームソフト買わなきゃ!』なんてのがメインだったかもしれないけど、お年寄りの出費はちょっと違うんだ。一番大きいのは、やっぱり『食料費』だね。ひと月に4万2千円くらいかかるんだ。美味しいものを食べたいし、健康にも気をつけたいからね。あとは、電気やガス、水道代なんかの『光熱費』が結構かかるんだよ。若い頃より家にいる時間が長いからね、しょうがない、しょうがない」
たまちゃん:「なるほどねぇ…。でも、最近スーパーに行くと、卵とか野菜とか、どんどん高くなってる気がするんだけど、それも影響してる?」
GG夢太:「ご明察!まさにその通りだよ、たまちゃん!最近の物価高騰は、お年寄りの家計にボディーブローのように効いてるんだ。特に食料品や光熱費は、生活に欠かせないものだからね。年金はすぐに増えるわけじゃないから、値上がりするたびに『ああ、またか…』って、ため息が出ちゃうんだ。まるで、昔懐かしの『インフレ』ってやつが、またお年寄りの財布を狙ってる、って感じかな」
たまちゃん:「うーん、じゃあ、みんな貯金を取り崩してるってこと?」
GG夢太:「その通り!長年コツコツ貯めてきた貯蓄を切り崩して、毎日の生活をなんとかやりくりしてるんだ。でも、それもいつまでも続くわけじゃないから、GG夢太たちは頭を悩ませてるんだよ。さらに、一人暮らしのお年寄りって、これからどんどん増えていくんだ。そうなると、社会全体でも、みんなが安心して暮らせるように、あれこれ考えていかなきゃならないんだね」
たまちゃん:「へぇー、なんだか大変なんだね。じゃあ、私たち若い世代も、ちゃんとお金のこと考えないとダメってことだね」
GG夢太:「その通りだよ、たまちゃん!さすが、たまちゃんは利発だねぇ。GGが若い頃は『明日は明日の風が吹く』なんてのんきに構えていたものだけど、今は『明日は明日の風も吹くけど、財布の中身も吹っ飛ぶぞ』って時代だからね。だからこそ、GGたちお年寄りの状況を知ることは、たまちゃんたち若い世代が将来設計を考える上で、とっても大事な『人生の教科書』になるんだよ。さあ、たまちゃん、今日のところはこれくらいで勘弁してやろう。また何か聞きたいことがあったら、いつでもGGに声をかけるんだぞ!」
【詳細説明】65歳以上単身シニア世帯の実情は!
日本が超高齢社会へと進む中、特に65歳以上の単身シニア世帯の家計は厳しい状況に直面しています。公的年金に大きく依存する収入に対し、物価高騰が生活費を圧迫し、多くの世帯で月々の収支が赤字となっているのが現状です。
厳しい家計の現状:月2.8万円の赤字
65歳以上の単身シニア世帯のひと月の平均収支は、約2.8万円の赤字となっています。
収入合計: 134,116円
その約9割(121,629円)を公的年金が占めています。
支出合計: 161,933円
消費支出: 149,286円
食料費: 42,085円(消費支出の28.2%)
住居費: 12,693円
光熱・水道費: 14,490円
非消費支出: 12,647円(社会保険料、税金など)
このデータから、公的年金が主な収入源である単身シニア世帯にとって、日々の生活費を賄うことが困難な実態が浮き彫りになります。
物価高騰が家計を直撃
近年続く物価上昇は、特に高齢者世帯に大きな影響を与えています。食料品や光熱・水道費の値上がりが顕著であり、家計を圧迫する主要因となっています。例えば、東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、2023年に入っても高い上昇率を示しており、生活必需品の値上がりが直に響いています。
また、公的年金の支給額はマクロ経済スライドにより調整されるものの、物価上昇に追いつかない傾向があり、実質的な購買力の低下につながっています。これにより、「老後2000万円問題」といった将来への不安がさらに増大する可能性も指摘されています。現役時代に築いた金融資産もインフレによって実質的な価値が目減りするため、資産形成や資産運用への意識が高まっています。
高齢者世帯が抱える複合的な課題
単身シニア世帯の増加は、家計の問題だけでなく、社会全体の課題として浮上しています。
単身世帯の増加と孤立: 未婚率の高かった団塊ジュニア世代が高齢期に入ることで、今後も単身高齢者世帯の増加が見込まれています。これにより、地域社会とのつながりの希薄化や社会的な孤立のリスクが高まります。特に、一人暮らしの高齢者は孤立死を身近に感じる割合が高いという調査結果もあります。
社会保障制度への影響: 高齢化の進展は、医療・福祉の人材不足や社会保障制度の財政ひっ迫という問題を引き起こしています。医療費や介護費用の増加により、保険料の値上げや自己負担額の増加も懸念されます。
経済活動の鈍化: 少子高齢化による労働力人口の減少は、経済活動の鈍化や成長率の低下につながる「人口オーナス」という課題も引き起こしています。
世代内の格差: 高齢者世帯内でも所得や資産の格差が大きく、特に女性単身世帯の所得の低さが顕著です。稼働所得がある65歳から74歳の層と、年金にほぼ依存する75歳以上の層とで生活実態が異なることも指摘されています。
対策と今後の展望
単身シニア世帯が安心して暮らせる社会を実現するためには、個人と社会の両面からの多角的な対策が不可欠です。
個人の取り組み:
長く働く: 健康寿命の延伸とともに、高齢期も自身のスキルを活かして働くことで、年金以外の収入源を確保し、家計の安定を図る。
資産形成・運用: iDeCoやつみたてNISAなどを活用し、インフレに負けない資産形成を進める。
社会の取り組み:
地域包括ケアシステムの強化: 高齢者の孤立を防ぐため、地域コミュニティとの連携を強化し、見守りや支援体制を充実させる。
住環境の整備: 高齢者が安心して暮らせる賃貸住宅の供給や、安否確認サービスの普及を促進する。
社会保障制度の持続可能性: 医療・福祉の人材確保や財源の安定化に向けた政策的な議論と実行が求められる。
超高齢社会において、単身シニア世帯が直面する経済的、社会的な課題は複雑かつ広範囲にわたります。これらの課題に社会全体で向き合い、持続可能な支援体制と、誰もが安心して暮らせる社会の実現に向けた取り組みが急務です。
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